疑問関心のリストアップ作業

関心の羅列。

・文学の機能失調と政治の機能失調が同期している
・完全なる体系と欠如し発展する体系
・人民と労働者の概念関係
・普遍的心情と論理としての「民」
・革命の歴史的形態とその変遷
・歴史弁証法的なプロセスとしてのソ連崩壊
・あるべき国際関係、国連に替わる世界連合組織
地政学的な日本民主連合政府の可能性とリスク
・論理学の本質性と歴史=実践
・世界史の概念
・組織防衛の具体的形態とその功罪
・資本制福祉国家共産主義福祉国家
・資本主義の可能性と限界
・平和の本質的理論的概念
・新しくより本質的な民主主義の概念
・実践の論理による回収不可能性
・労働の哲学的概念
・心情と信仰、思想と芸術表現、政治の一致性
インターナショナリズムの復興
・中国とベトナムの市場社会主義
共産主義ナショナリズムはいかにして可能か
・日本人の日本びいきとナショナリズムの在り方とその原因
共産主義と真理性
ヘーゲル思想全般
・政権掌握した共産党の経済政策
・諸党派の主張とその実体把握
・社会運動と議会政治
・権力論と意志論
・自由意志に必然的な目的はあるか
放射能汚染の分布と程度、今後見込まれる人間と社会、自然への影響
・思想の多様性と一元性
共産党の政権獲得への一般的なプラン
・自然災害や歴史的事件と政治
・民主主義と共産主義
・平和と共産主義
・世界史はどこへ向かうのか
・法則と自由意志
弁証法論理の最も基礎的なメカニズム
・政治力学
・可能な社会運動の種類とその限界
・アメリカは何を目指しどこまで可能か
・アメリカの権力の規模と質
・左翼ナショナリズムアナーキズム
労働組合運動の現状
ニヒリズムと現実認識
・党史の科学的客観的認識
・革命運動と争乱、暴力
・議会主義的革命の条件と性格
・差別と平等
・最大の差別としての自他の区別、主観と客観
・精神と物質、物質としての精神、精神としての物質
弁証法など原理を評価する基準
・支配の論理と労働の論理
・文学と歴史社会、文明
・文学と政治
・民主主義の現実形態と理想形態
・様々な時代のニヒリズムの形態
・アメリカ大統領であるとはどういうことか
・日本の総理であること、与党であるとは何か
政治責任、持続する戦争責任
・政治的意義、役割と市民運動

fbより

伝記的事実はよく知らないのだが、ヘーゲルは多分、フランスの大革命の経験を人類史の中でどう評価するか、そこから何が得られるか、そう言う問題意識のなかで自己の哲学思想を展開したのだと思う。それが若い世代の意識と一致して、ドイツにヘーゲル学派の時代を築いた。マルクスもそのような時代のなかで、ヘーゲルを通して革命と歴史を洞察し、また哲学思想の狭い世界では現実変革はなしえない、という結論から、唯物論共産主義に移行した筈である。思うに、フランス大革命の急激な進歩と悲惨、挫折と反革命という「運命」は、ヘーゲルにとって、詩人ヘルダーリンの運命と二重映しになっていたのでは。ヘルダーリンが発狂して幽閉されたように、フランスの革命も歴史に幽閉された。再びフランスに革命が生じるまでに、半世紀の時が必要であった。

 

ヘーゲル精神現象学、精神の章。精神とか理念とか、理性という言葉を我々はよく用いるが、その意味を深く考えたことのある人は少なかろう。ヘーゲルは少なくともその模範を示す。ここで言われているのは、理性が精神になる、精神と呼ばれるためには、理性はどんな働きをなさねばならぬか、そう言うことである。勿論、殆ど全ての人間は、精神としての理性を有しているが、人それぞれ、程度の差異がある。ある人は非常に理性的であるが、ある人はあまり理性的ではない。では理性とは、その最も純粋な、極端な形態、理性そのものである時には、どんな姿をしているか、そう言うことである。ここでは、理性が全実在と一致する程度が最大となった時には、それは精神であると言われている。

 

観察の真実は、観察している時に生じている主体と客体との対立が廃棄された時に成立するものであって、対象のなかに何かをー真実や、自己自身をー「見つけて」いるうちは、まだ理性(=観察的理性)は十分に精神ではない、とも書かれている。つまりこれは、いわゆる「主客の統一」が精神の条件であるということである。

 

観察的理性ー存在している、のくだりは、「存在」という規定そのものが、理性的ではあっても精神的ではないことを示唆しているものと読む。存在と無の対立そのものがアウフヘーベンされて初めて成り立つのが精神である。ただし、これは宗教的な悟達の問題ではない。そうではなくて、人間である限りみな、相対的な程度の差異はあれ、そのような精神を有しているのである。

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