ブログ「日誌」

ブログ「日誌」 https://tadahito999.blogspot.com/

「ヘーゲル論理学の体系」などの著作で武市が言うのは、ヘーゲルの論理構造の「一元の二元」という性格である。何の事かと思うかも知れないが、ヘーゲルは「宗教哲学」に纏められているが、基本的にキリスト教由来の一元論の論理学と世界観に立つ。神の国の…

弁証法、特にヘーゲル弁証法に関して私が最も強く影響されているのは、案外、武市健人かも知れない。ヘーゲル弁証法とマルクス弁証法は、形式的には共通していても異質なものと見なすべきだろうが、武市はヘーゲルのルター派的な広大なそして原理的な宗教性…

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新ブログ「日誌」。極めて閉鎖的に書く。 https://tadahito999.blogspot.jp/

私性

生命。意識。生命は遠いもの、隔たりのあるもの、媒介的なもの。私には諸々の感覚表象の一定のまとまりがある。私は自分が生きていることを知らない。生きていることも死ぬことも、私からは遠い。私は死にたくない、死の表象と恐怖の感情。生きるとは死の否…

・歴史の運動は様々な力の合力によって生じる。大部分の一人の人間は、成人すれば生活資金を獲得するために労働する。だが、自分では労働せず労働を統制支配する階級が存在している。この少数の支配層の歴史規定力が圧倒的に強いのが資本主義的な階級社会で…

やっと風邪が快方に向かいつつあるが、まだ完治ではない。「物語」とは何か、というのは、高専生時代に蓮実重彦や中上健次を読んでいた私にはずっと意識の片隅にあるものだ。多分、蓮実重彦の物語概念はフランスの説話論を下敷きにした「独創的」なものなの…

小説のジャンル的な特性をバフチンは対話性やポリフォニーの概念に見出す。韻文、詩は、基本的にモノローグ的なジャンルである。入沢康夫「わが出雲・わが鎮魂」のように、そういうジャンル的な原理に抵抗する例外もあるが。ではバフチンのポリフォニー概念…

民主文学報告

★延期になった今日の民主文学千葉支部定例会に提出予定だった報告。 民主文学2017年9月号馬場雅史「廃坑のカナリアよ」報告・渡部 唯人 作品の骨格 1 オッ君から山本に子供の誕生を報告する電話がかかってくる。2 山本とオッ君との「家出」に関する経緯。 …

不破哲三「革命論研究」より

・革命論研究の遅れースターリンの理論的介入に最大の原因・レーニンの功績・・古い唯物論の根本的な欠陥としての、革命的実践活動の無理解・階級闘争の戦術の諸問題・レーニン時代の資料不足・スターリンによるレーニン主義の捏造「レーニン主義の基礎」・…

投票行動にも、正しい投票の仕方、というものがある。それは、投票という行為の本質、目的を満たす投票である。投票は、代表者を選出する行為である。代表者を選出する行為であることと、不適切な現在の代表者を落選させることは同時に起こるが、あくまでも…

「沈黙」(スコセッシ、2016)も視聴した。小説に慣れている方ならば、遠藤周作の小説を読んだほうが遥かによいとは思うが、一般向けには良く出来た作品だろう。相次ぐ拷問シーンが辛いが、原作にある信仰そのものから来る辛さとは少し違う悲惨さである。 ス…

理念と現実のそれぞれに

・北朝鮮とアメリカ、また関係諸国(日本含む)。国際的な利益配分の「理念」にも「実質的平等」の原理が貫徹する。則ち、「ある国はどういう利益をどれだけ得るべきで、他のある国はいかほど得るべきか」という設問。必然性は理念性であり、基準は「平等」…

近況

北朝鮮の水爆実験。日本共産党の主張。政治の根元としての主体。北朝鮮のミサイル問題。日本という世界史的場所。北朝鮮政府意志と計画。ロシアの北朝鮮担当部署。韓国の立場。政府と国家、国民のシステム。北朝鮮政府と朝鮮労働党。北朝鮮の社会組織。

マルクスと宗教

共産党史を見ていたら、70年代の創共協定の顛末があって、宗教と共産主義という古くからの問題が脳裏を過ぎった。創価学会と共産党が敵対をやめて協定を結んだこともあったのである。創価学会は仏教原理主義とも言われ、日本仏教の多くと敵対関係にあると思…

学習ノート:「資本」の方法とヘーゲル論理学①(角田修一、2005)

・概念的思考・方法としての論理学・悟性的思考と理性的思考・弁証法の核心としての「否定」・経験的諸科学と哲学・体系性と総体性・思考の一様式としての哲学・表象を概念に変える哲学・概念=事物の本性・本質Natur、Wesen・哲学の内容は現実である 「概念…

自民党綱領(2010年)の解説② 日本共産党綱領との対比

我が党は、「反共産・社会主義、反独裁・統制的統治」と「日本らしい日本の確立」―の2つを目的とし、「政治は国民のもの」との原点に立ち立党された。平成元年のベルリンの壁の崩壊、平成3年のソ連邦の解体は、この目的の1つが達成されたという意味で、我が…

自民党綱領(2010年)の解説①

自由民主党の最新の綱領の解説①。 2010年、前年の総選挙で民主党に大敗を喫し下野した自由民主党は、平成22年綱領を採択する。そもそも、民主党政権の成立は1990年代末頃から政界・財界が一致して推進してきた「日本における二大政党制の創設」の運動…

民主文学メーリングリストに投稿した「文学論」1〜6

ここしばらく余り小説を読まなくなったのは何故かな、と、よく考えます。読みたいんですけどね。世の中には自分の知らない素晴らしい小説作品がまだ沢山あるのはよく分かっている。しかし、なかなか読めない。一つには、多忙のため、小説を読んでいる余裕(…

共謀罪、雑感 ②

まだ形式上は日本は平和だから、すぐに共謀罪が治安維持法のように大量の逮捕者、死者を出すようには見えないかも知れないが、世界史は常に綱渡りだ。トランプのような存在が複数現れて互いに敵対すれば、世界平和の秩序は崩れる。たちどころに、共謀罪は治…

共謀罪、雑感

人生に意味があるのかどうか、私は知らないが、人生に意味があるかないか、どちらかであるか、どちらでもあるのだろう。もし治安維持法で信念を曲げずに死んでいった人々や、ゼロ戦で特攻した若者たちの人生や死が無意味なら、いけしゃあしゃあと戦争で利益…

雑記

・アルチュセールの「難解さ」と「気軽さ」。カントとヘーゲルの理解が全ての基礎となる。マルクスとアルチュセールの弁証法的な差異を考える必要。ヘーゲルの一見、整合的に「見える」テクストの外貌とその微小な論理の振動の向こうにある真にヘーゲル的な…

民主文学6月号、東作品の雑感

「民主文学」6月号、東峰夫さんの「ダチョウは駄鳥⁉︎ー九段論法による神の存在証明」を読む。芥川賞作家・東氏の民主文学加入は沖縄各紙が報じ、ネットニュースでも流れました。確かYahoo!ニュースも取りげていた。乙部氏によるインタビューを読むと、若い…

共謀罪反対

国会前には行けないので、 安倍晋三事務所、自民党本部、公明党本部、マスコミなどにFAXを送った。 自己の「民意」を表明する事が、民主主義のアルパでありオメガであるから。

ある本質感情

理性や感情に関してヘーゲルの観念論哲学をカントらと比較するとヘーゲルの感情重視は明瞭であり、ロマン主義的な時代的背景とも無縁ではないと推察しうる。理性はヘーゲルにとって感情を排除したものではなく、感情が完成されたものだ。ある本質直観、本質…

文学と政治に関して、一

文学だけでなくあらゆる芸術にとって本質的問題が政治にあるように、政治のあらゆる問題は芸術上の問題である。これは、あらゆる宗教問題の本質が、政治と芸術であるのと、同じ事である。

理念と実体、自民党綱領と現実の自民党政治

ある対象を知るとは、その概念を正しく持つ事である。自民党を知るとは、自民党に関する雑多な様々な知を正しく整理し、その形式・現象を通じて内容・本質を把握する事である。自民党に関して我々は様々な知識を獲得できるが、自民党そのものを知るためには…

自由民主党の立党宣言について

自由民主党(自民党)は、以下の立党宣言を持つ。 https://www.jimin.jp/s/aboutus/declaration/100289.html 立党宣言 昭和三十年十一月十五日 政治は国民のもの、即ちその使命と任務は、内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、外に自主独立の権威を回…

安倍政権、国家と経済発展

およそ国家の理念=目的は、自由である。だが、我々個人の自由か、各人の身体的、精神的な特徴と家族など社会環境のなかで成り立つ自由であるのと同じく、国家の自由も諸外国からの制約や国際条約、国民が歩んできた歴史、国民相互の対話や戦いといった条件…

安倍政権、国家と経済発展

準備中