断片 3

 時代は確かにニヒリズムのものである。核心にある空虚を隠蔽するための笑顔が溢れている。おそらく、諸家が指摘する通り、それはかつてニーチェが、あるいはフーコーが予め指摘したような人間の没落の時代なのだろう。わたしはニヒリズムの徒でありたいなどとは少しも思わないが、この2010年代を生きる者として同じ時代的規定に服していることは認めなければならない。